Web ゼミ 平成24年度 ー 2

1 労務トラブルの背景

  平成23年度調査によると、総合労務相談は全国で1,109,454件で、これは労働者60人に一人の割合に当たります。

    相談内容のベスト3は

    1位  解雇
    2位  いじめ いやがらせ パワハラ
    3位  労働条件の引き下げ

  です。

  景気悪化の影響で、経営者としては苦渋の選択による解雇や労働条件の変更
 だとしても、方法を間違えると、労働者も自分の生活を守るため、ただちに監督署や
 組合に訴えてしまいます。
  行政も新規参入や重大事故多発により、監査を活発に行うようになってきて、
 年金未納等の調査を含めて、この4年間で全社を回ると発表しています。
  たたかれて、埃が出たら行政処分を受けることになってしまいます。

2 運送業の労務トラブルの原因

 ①  労働時間に関する経営者の認識が薄い
  x 点呼から点呼 ― 労基法=勤務時間開始から業務終了まで
    タコグラフで労働時間は把握が出来る

②  勤務形態の実態
    隔日勤務と日勤勤務

③  労災がいつ発生しても不思議のない環境
    24時間勤務の場合
    293時間―所定172時間―休憩24時間=残業97時間
    過労死基準を超える、メンタルヘルスにもひっかかる
    点呼実績を確実に残しておく事が大事

3 運送業の労務トラブル具体例

①  出庫前のアルコール検査器で3回引っかかった乗務員を解雇したら、
     不当解雇で訴訟となり会社が70万円支払を命じられた

②  事故多発者を解雇したら、
     不当解雇で訴訟 職場復帰と賃金保証2カ月分の支払命令

③  日給月給による支払
     2年分の残業不払い請求を受けた

 上記の例は、就業規則等、書面でこのような事例があれば解雇すると明記していない為、
不当解雇という判決が出たものです。
 賃金に関しても、「日給1万」とは「8時間の所定内労働と3時間の残業賃金を含む」
という契約書を交わしていない為に会社が請求される事となったものです。

  しっかりポイントを明記した就業規則の作成と個人個人との賃金契約が必要に
 なってきました。
  次回はこのようなことから会社を守るために労働基準監督署対策について
 お伝えします。